小企業・スタートアップにオフィスは必要か|テレワークのメリット・デメリットと選択肢

- 小さな会社やスタートアップに、オフィスは本当に必要か知りたい
- オフィスを持たない場合の、メリット・デメリットを知りたい
- オフィスを持たずに、事業をする方法を知りたい
会社には、オフィスがあり、社員が集まって働く場所、というのが、長く当たり前のイメージでした。しかし、働き方の多様化が進み、オフィスを持たない、または最小限にする企業も、増えています。この記事では、そのメリット・デメリットと、小規模事業者が使える選択肢を紹介します。
この記事の結論
オフィスを持たない、または縮小する働き方には、コストの削減というメリットがある一方、信用・教育・通信環境などのデメリットもあります。小規模な事業なら、コワーキング・シェアオフィス・バーチャルオフィスという選択肢もあります。
- 大企業でも、オフィスを縮小しながらテレワークを取り入れる例がある
- 業種によっては、テレワークに専念できない場合もある
- 1〜数人の規模なら、脱オフィスの選択肢が豊富
オフィスを持たない、縮小するメリット
オフィスをなくす、または縮小することで、賃料・光熱費・通勤費などのコストを、削減できます。たとえば、全社的にテレワークへ移行した企業では、生産性の大きな低下がないまま、コストだけを削減できたという例が、報告されています。
社員側にも、次のようなメリットが、指摘されています。
- 通勤の時間・手間が、なくなる
- 自分のペースで、仕事を進めやすい
- 家事や、家族との時間と、両立しやすい
一方で、こうした効果は、業種や、仕事の進め方によって、差があります。
オフィスを失うデメリット
信用・ステータスへの影響
会社の住所は、取引先への印象に、影響することがあります。オフィスがない、または、住宅街にある住所だと、取引先が不安に感じる場合もあります。事業の性質によって、住所の見え方を、重視するかどうかが変わります。
業種によっては導入できない
パソコン中心の仕事なら、テレワークへの移行はしやすい一方、製造業・運輸・冠婚葬祭など、人が集まる必要がある業種では、テレワークだけでは成り立ちません。部署によって、テレワークができる・できないの差が生まれると、社内の不公平感につながることもあります。
通信環境の整備が必要
自宅や外出先からのやり取りが増えるため、安定した通信環境が必要になります。回線のない環境や、通信速度が不安定な社員がいる場合は、会社側での支援も検討します。機密情報のやり取りが増える分、セキュリティへの配慮も欠かせません。
教育・モチベーション・タスク管理
新入社員の教育は、同じ空間で行うほうが、進めやすい面があります。上司や同僚の目があるオフィスのほうが、モチベーションを保ちやすいと感じる人もいます。対面での確認が減る分、各自のタスク管理が難しくなることもあり、会社側の管理体制も、重要になります。
大企業の取り組み
大きな規模の会社でも、オフィスを縮小しながら、テレワークを取り入れる例があります。味の素株式会社の「どこでもオフィス」は、その一つです。2017年4月から、所定労働時間を7時間15分に短縮し、週1回の出社以外は、場所を問わない制度に改めました。テレワークの利用者は、制度を緩和した前後で、大きく増えたと報告されています。
数千人規模の会社でも、テレワークへの移行が進められています。小規模な会社ほど、移行の障害は少ないと考えられます。
出典 テレワークをいち早く実施!味の素グループの働き方改革|味の素グループ小規模・スタートアップの3つの選択肢
これから起業する、または、少人数の会社なら、オフィスを持たない選択肢が、十分に考えられます。代表的なのは、コワーキングスペース・シェアオフィス・バーチャルオフィスです。
コワーキングスペース
共同で仕事をする、オープンな作業スペースです。起業したての、仮のオフィスとして人気があります。費用を抑えやすい一方、共用スペースが中心のため、会社としての機密性は、個室契約でない限り、保ちにくい面があります。料金や設備は、施設によって幅があるので、詳しくは、次の記事を参考にしてください。
料金の目安 コワーキングスペースの料金相場シェアオフィス
ワンフロアに、複数の個室があり、それぞれ別の会社が使う形態です。数日〜月単位で契約できる施設もあり、お試しで使いやすい面があります。情報共有がしやすい一方、鍵の有無など、プライバシーの面は施設で違います。費用は、コワーキングスペースより高めになる傾向があります。
違いを詳しく コワーキングスペースとシェアオフィスとの違いバーチャルオフィス
住所や電話番号を借りるサービスです。都心の住所を、会社の登記に使えたり、電話の取り次ぎ、郵便物の転送などのサービスを、組み合わせられる場合があります。作業場所は含まれないため、別に用意する必要があります。テレワーク中心の働き方と、組み合わせやすい選択肢です。
違いを詳しく コワーキングスペースとバーチャルオフィスの違い|住所・電話・作業場所で比較よくある質問
どんな業種でも、オフィスなしで始められますか?
いいえ。パソコン中心の仕事は、移行しやすい一方、製造業や、対面が必須の業種では、テレワークだけで完結しません。自分の事業内容に合うかを、まず確認しましょう。
コワーキング・シェアオフィス・バーチャルオフィスは、どう違いますか?
コワーキングは共用の作業スペース、シェアオフィスは個室タイプの作業スペース、バーチャルオフィスは住所・電話が中心で作業場所は含まれません。目的に応じて、使い分けます。
オフィスなしでも、法人登記はできますか?
住所利用ができるコワーキングスペースや、バーチャルオフィスを使えば、登記できる場合があります。ただし、施設やサービスによって違うため、契約前に確認してください。
まとめ:事業の内容に合わせ、無理のない形を選ぶ
オフィスを持たない、または縮小する働き方は、コストの削減につながる一方、信用・教育・通信環境などのデメリットもあります。業種や規模によって、向き不向きが違うため、コワーキング・シェアオフィス・バーチャルオフィスといった選択肢も含めて、自分の事業に合う形を選びましょう。
- メリットはコスト削減、デメリットは信用・教育・通信環境など
- 業種によっては、テレワークだけで完結しない
- 小規模なら、コワーキング・シェアオフィス・バーチャルオフィスが選択肢
