コワーキングと自宅との違い

一般的にフリーランスの多くが、「自宅で仕事をしている」と思われているようです。
しかしカフェなどを転々とするノマドワーカーや、シェアオフィス、コワーキングスペースなど、実際には自宅以外で仕事をするフリーランスが増えています。
この記事では自宅での仕事と、コワーキングスペースを比べてみましょう。

自宅で仕事と強い意志の話

自宅はフリーランスの仕事場として、ファーストチョイスかもしれません。
しかし生活環境と、仕事をする空間が同じとなった場合には、「緩み」「だらけ」「甘え」といったものが出てきて、それに打ち勝たないとなかなか仕事が進みません。

地方であればもしかすると仕事専用の部屋というのを持つことも可能かもしれませんが、都心だとそれはかなり厳しい状況です。また仮に部屋が分かれていても、やはり自宅という緩みは出てしまいます。

私の知合いは、メインの職場に通いやすく、さらに副業で行っている仕事もロスなくできるようにと、一時期自宅以外にマンスリーマンションを借りていました。
しかしメインの職場へのアクセスは良くて便利だったものの、もう一つの目的である集中して副業をこなすというのは、まったくダメだったそうです。
どうしても「プライベート空間」という気持ちが出てしまうようで、ダラダラ過ごしてしまったそうです。勿体ないことに、早々に解約していました。

これをよく表したものとして、このあいだインターネット上で、「フリーランスは性格でなるもの」といった記事を見かけました。
記事自体はフリーランスという働き方自体を選ぶのに適した性格を考察したものでしたが、加えて自宅を仕事場にする場合は、怠惰に打ち勝つ強い精神力も必要なようです。

孤独もクリアできる必要あり

怠惰以外にもう一つ、自宅を仕事場にする場合は、孤独とも戦わなければなりません。
フリーランスは黙々と仕事をこなしていくというイメージがあるかもしれませんが、「意外といろんな人と関わりながら仕事をしていたのが分かり、独立したての頃は孤独感が辛かった」というのは、フリーランスになった知合いの感想です。
先に紹介した怠惰と合わせて、さらに孤独もクリアできる意志を持つ人でないと、なかなか自宅を仕事場にというのは難しいかもしれません。

最後に実際的な事柄も加えておくと、ほとんどのフリーランスは営業、打合せなどをこなしていく必要があり、何か共同で行う場合の人脈も不可欠です。
自宅だけでの仕事からでは、これは生まれてきませんので、コワーキングスペースのような交流の場が必要です。
もう一つ。都内では賃貸に住んでフリーランスというケースも多くあるでしょうが、この場合は契約上はまず「住居として利用のみ」となっているはずなので、オフィスとしては使えません。
「仕事場の住所が必要だから自宅で・・・」と考えているとしたら別のトラブルが起こり得るので、注意が必要です。